設立趣意書
今世界は、人口増加、自然破壊、食料不足などの問題を抱え、発展途上国と先進国との経済格差を拡大させながら大きく変動しています。特に、開発途上国の中には、負担の大きい教育投資に充てる財源が不足し、子供たちが十分な教育を受けられない国もあります。また、現在、教育の制度、内容、方法等の改善を模索している国も多くあります。一方、スポーツ面においては、オリンピック競技大会や世界大会の開催で、民族、宗教の違いや経済格差を超えた果敢な国際交流が行われるようになりました。
健康・スポーツ分野は、先進国を中心とした調査、研究が進められていますが、発展途上国については、青年海外協力隊をはじめとした草の根レベルでの援助が発展と普及に大きく貢献しているに過ぎず、調査、研究においては、いまだ十分な効果を上げるに至っておりません。
これまで、発展途上国における研究や情報はそれぞれの専門分野においてのみ提供され、広く公開されるには至っておりません。そこで、この問題研究に関心を寄せる人びとの学際的な研究ネットワークをつくり、関連する諸問題の学問的研究を促進するとともに、実践分野に貢献することを意図した学会を設立することは、国際社会における健康・スポーツの発展に大きく寄与するものと確信しております。
ここに、地球規模での一層の親交と発展を通じた国際交流に着目しつつ、諸外国との連携のもと、健康・スポーツに関する学術調査研究を進め、研究者相互の交流と健康・スポーツ学研究の充実に寄与することを目的とした国際健康・スポーツ部会を設立いたします。